馬脚チラリズム

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セクマイ的感想文置き場。本とか本じゃないものとか。

『タンタンタンゴはパパふたり』

動物園のペンギンが主役の、実際にあった話をもとにした絵本。

放棄された卵をオス同士のつがいにあてがってみたら無事に育てたよ。という話。

翻訳はオープンなレズビアンとして初めて府議になった尾辻かな子さん。

 

同性カップルも育児放棄もそれを拾う養い親も、自然界にだってごく普通にあることだ。

子供のころからそういう認識があれば、視野が広くなる。

別に深く考えて教育される必要はないんだ。

ただ、大きくなってから読み返して、こんな話だったのか!いい本に出合えてたんだなって思えたらきっと幸せ。

 

 

と、思うんだけども。

否定的ではないにしても、特別な親に育てられた特別な存在として価値があるような書き方なのが気にかかる。

タンゴはオンリーワンなのかな……。
とくべつな事例じゃなくて、普通にあるんだよって言ってほしかった。

珍しいから取り上げられるんじゃなくて、本当は当たり前にあることだと伝えるためにスポットライトをあてる必要があるんだから。


でも、こういう絵本が図書室にあってくれたなら、ちょっとは未来に希望が持てるってもんだ。

 

タンタンタンゴはパパふたり

タンタンタンゴはパパふたり