馬脚チラリズム

馬脚チラリズム

セクマイ的感想文置き場。本とか本じゃないものとか。

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

セクシュアリティの定型と越境

最近たてつづけにアメリカのセクシャルマイノリティの本を読んだ。 読んだのは大人のゲイカップルが書いた本と、大人のゲイカップルを書いた本と、十代のトランスジェンダーたちに話を聞いた本。 3冊だけだけど、日本とは拒否反応のポイントがちょっと違う…

中村安希『リオとタケル』集英社インターナショナル

アメリカで成功を収めた演劇デザイナーカップルのノンフィクション(プライバシー保護のためフェイクあり)。 タケルは24歳で渡米した1949年生まれの日本人、リオは1953年ワシントン生まれの白人。 1976年に出会ってからずっと一緒に生きてきた。 著者はふた…

一色まこと『ピアノの森』講談社

待合室においてあったモーニングを読んだら、「ピアノの森」が素敵なことになってた。 何冊かあったうちの一冊なので最新号ではないかも。 コンクールの結果発表の回。 たぶん単行本にはなってないと思うので一応たたんでおきます。 ストーリーにかんするネ…

森奈津子『姫百合たちの放課後 』早川書房

アホでエロなレズビアン小説集。再読。 基本アホ。一皮むいてもアホ。 でもマイノリティの気持ちがぎっしり。 今現在の本気の思いを大人目線でわかった風に「誰でも通る道よ」なんてあっさり片付けてしまうことのひどさは、している側にはなかなかわからない…

パトリック・ジョセフ・リネハン『夫夫円満』東洋経済新報社

大阪・神戸アメリカ総領事館総領事(2011-2014)のパトリックと、その夫エマーソンの夫夫の半生記。 生まれも育ちも年齢も違うふたりの愛と、ゲイライツが主題。 文化的背景や感覚が私とは違うから違和感があったり、ふたりともゲイだからゲイ以外には疎いよ…

スーザン・クークリン『カラフルなぼくら』ポプラ社

アメリカで暮らす十代のトランスジェンダー六人へのインタビューをまとめた本。 トランスなのに副題がLGBTなのは、TのLとGとB(とI)の子たちの話だから。 他国の十代の生き様や考えを知ることができる良書。 語られるのはトランスの話だけど、この子たちが…