馬脚チラリズム

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セクマイ的感想文置き場。本とか本じゃないものとか。

シャーリーン・ヘス=バイバー『 誰が摂食障害を作るのか』新曜社

今、「誰が摂食障害を作るのか-女性の身体イメージとからだビジネス」という本を読んでいます。

半分くらい読んだところです。・・・気持悪くなってきた。

メリケンの話だけどメリケンかぶれの日本にも通用すべえということで紹介されたらしいです。

 

従来の「女性性の否定(大人になりたくない→痩せる)」や「母子関係」じゃなくて

痩せろ痩せろ、スリムになれという社会の圧力に目をつけている点が良い、ということで読み始めました。

 まだ途中なんで、これがどういう結論を導き出すかわからないんですけど、もう嫌だ。

ああ、でもここで止めたら絶対気持悪くなるから読もうと思います。

 

なにが気持悪いかといえば、「スリム化の動機」ですよ。

アメリカだから日本よりも「可愛い女の子」とか「マッチョな男」とか、そういうイメージの強制が強いのかもしれませんが、それにしたって濃いですよ。

母親に減量や整形を強制されるとか、父親がウェイトレスを見るたびに外見を評価するとか、可愛くなければ価値がないみたいに言われつづけてきたとか、そんなんばっかです。

 

なにより気持悪いのが、本人の弁。

自分の価値はボーイフレンドの数とか、いい結婚をするためには美人でなくてはいけないとか、美人じゃなきゃ誰も愛してくれないとか、とにかく男・男・男。

これを気持悪いと思うのは、私がAセクだからなのだろうか。

 

自分の周囲の人をみていても感じることだけど、外見が良くなったから近づいてくる異性が居たとしてそれって嬉しいのかな?

私は、そういうのは気持が悪くてしかたない。

そんなものを求める気持がさっぱりわからない。

だってそれ、「私」のことを「好き」なんじゃないでしょう。

「異性/同性」だとか「外見」だとかの条件だけで「好き」のなんのといっているのだから、それは条件さえあてはまれば誰でもいいってことだと思うんだけど。

 条件以外の「私」を知っているわけでもないのに当然のように「好きだ」といえる人は、信用できないし気持ちが悪い。

 

非Aセクの人は気持悪がらないと仮定してもそんな好かれ方で安心できるのかな?

容姿で近づいてくる人は、容姿が衰えれば離れていく。

それは怖くないのかな?

私はそのほうが余程怖い。

 

こんなに太った醜い自分は誰にも愛されないとかいいながら、男にすがりまくる感覚がさっぱり理解できない。

醜いと思っているのに、なんで「醜い自分」をさらせるんだろう。

 

書きかたもうさんくさい。

「実験によると(外見が)魅力的な子どもと魅力的でない子どもでは、魅力的な子どものほうがいい評価をされる」とか書いてあるけど、「魅力的」の基準はなにによっているのかとか、そこに人種とか髪型とか目の大きさ、歯の矯正、メガネの有無など体重以外の要因は混じってないのかとか、納得いかないところが多々あり。

 

男性は外見で判断されないという書きかたもされてるけど、それは単に求められる基準が違うだけではないのか。

「綺麗」とか「細い」という外見を女性ほど求められていないだけで、ハリウッド映画なんぞを見るとマッチョ思想が強いように見えるんだけどなあ・・・

日本の若い子ではわりと「綺麗」も重視されますね。

目次によるともうちょい後のほうで男性にも触れるみたいだけど、その辺のことは書かれるんだろうか。

 

あー・・・なんかイロイロやな感じです。

私に理解する気がないのか、Aセクだからムリなのか、単に私に合わないのか、この本が悪いのか・・・

 

誰が摂食障害をつくるのか―女性の身体イメージとからだビジネス

誰が摂食障害をつくるのか―女性の身体イメージとからだビジネス