『有頂天ホテル』
有頂天ホテルをようやく観てきました。 面白かったー。
「みんなのいえ」を観てから行くとより楽しい。
こういう小ネタ、大好きです。
「自分の存在が、知らない間に誰かに影響を与えている」というテーマらしく それぞれの勝手な言動が重なり合って はりめぐらされた伏線がきっちり収まるところに収まります。
三谷幸喜作品を見るたび思うけれど、やっぱりこの人は舞台の人なんだなあ。
たとえばこの映画は誰かの顔がアップになるということがあまりなかったように思う。 誰かと誰かが話しているときに その話とは関係のない人が、うしろの方でなにかをしているのが ピントがあわないまま映っていたりする。
それが伏線のこともあれば、ただウロウロしているだけのこともある。
観る側がどうとでも解釈して楽しめる。
その辺が舞台っぽい。
ひとりひとりのキャラクターに物語が感じられるから 出てくる人物の誰を主役に据えても話がつくれそう。
この映画のサイドストーリーはきっと面白いだろうと思える。
で、どこを見てもかわいいんだけど、セクマイ視点でうれしいのが演歌歌手と付き人の(たぶん)カップル。
まったく美しくないし感じ悪いしSMっぽいし、尊敬や嘲笑や憐憫の対象じゃない。
その他大勢のわき役とおなじ、普通にあほで普通に嫌なやつで普通に愛すべきただの登場人物として扱われている。
この特別じゃない、ただいる存在なのがいい。
THE 有頂天ホテル スタンダード・エディション [DVD]
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